保険の見直しで年間10万円節約|ライフステージ別の最適な保険プラン

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日本人は保険に入りすぎている

日本人は世界的に見ても保険好きと言われています。生命保険文化センターの調査によると、日本の生命保険世帯加入率は約89%で、1世帯あたりの年間保険料は平均37万円以上にも上ります。しかし、その多くが「過剰な保障」や「不要な特約」に支払われているのが現実です。

保険は「万が一」に備えるものですが、必要以上の保障は無駄な支出です。保険会社の営業マンに勧められるまま加入し、内容をよく理解しないまま毎月高額な保険料を払い続けている人が非常に多いのです。

実は、日本には高額療養費制度や遺族年金など、公的保障が充実しています。これらを理解した上で保険を選べば、民間保険は最小限で済み、年間10万円から20万円以上の削減も可能です。

本記事では、保険の基本知識から、ライフステージ別の最適な保険プラン、不要な保険の見極め方、具体的な見直し手順まで、保険を徹底的に見直して大幅に節約する方法を解説します。

保険の基本:本当に必要な保険とは

保険の目的を明確にする

保険の目的は、「万が一の際に、経済的に困らないようにする」ことです。逆に言えば、経済的に困らない状況なら保険は不要です。

保険が必要なケース

  • 自分が死亡したら、遺された家族が経済的に困る(生命保険)
  • 高額な医療費が払えない(医療保険)
  • 他人に損害を与えて賠償金が払えない(損害賠償保険)
  • 介護が必要になり、高額な費用が払えない(介護保険)

保険が不要なケース

  • 十分な貯蓄がある
  • 独身で扶養家族がいない
  • 公的保障で十分カバーされる

この判断基準を持つことが、保険見直しの第一歩です。

日本の公的保障制度を理解する

日本には充実した公的保障があり、これを知れば民間保険の必要性は大幅に減ります。

高額療養費制度 医療費が高額になっても、月の自己負担額には上限があります。一般的な収入の人なら、月の上限は約9万円です。つまり、100万円の医療費がかかっても、実際の自己負担は約9万円で済みます。

遺族年金 会社員や公務員が死亡した場合、遺族に遺族年金が支給されます。子どもが18歳になるまで、妻と子ども2人なら月約15万円が支給されます。

傷病手当金 会社員が病気やケガで働けなくなった場合、最長1年6ヶ月、給料の約3分の2が支給されます。

これらの公的保障を知れば、「民間保険はそこまで必要ない」ことがわかります。

保険の種類と優先順位

絶対に必要な保険

  1. 自動車保険(対人・対物は無制限必須)
  2. 火災保険(持ち家の場合)
  3. 個人賠償責任保険(月200円程度、火災保険の特約で加入可)

場合によっては必要な保険

  1. 生命保険(死亡保険):扶養家族がいる場合のみ
  2. 医療保険:貯蓄が少ない場合のみ
  3. 就業不能保険:自営業者、フリーランス

ほとんど不要な保険

  1. 貯蓄型保険(学資保険、個人年金保険):利回りが低い
  2. がん保険:医療保険で十分カバーされる
  3. 死亡保障が高額すぎる保険:必要額を大幅に超えている

優先順位を理解して、本当に必要な保険だけに加入しましょう。

ライフステージ別の最適な保険プラン

独身(20代〜30代)

必要な保険

  • 自動車保険(車を持っている場合)
  • 個人賠償責任保険(月200円程度)

基本的に不要な保険

  • 死亡保険:扶養家族がいないため不要 -医療保険:貯蓄が100万円以上あれば不要
  • がん保険:不要

月額保険料の目安:3,000円から5,000円(自動車保険含む)

独身の場合、自分が死亡しても経済的に困る人がいないため、死亡保険は不要です。医療保険も、高額療養費制度があるため、貯蓄が十分にあれば不要です。

万が一入院しても、月9万円程度の自己負担で済むため、50万円から100万円の貯蓄があれば民間の医療保険は必要ありません。

新婚夫婦(子どもなし)

必要な保険

  • 自動車保険(車を持っている場合)
  • 個人賠償責任保険
  • 死亡保険:必要最小限(葬儀代+数年分の生活費として500万円から1,000万円程度)

基本的に不要な保険

  • 高額な死亡保険(3,000万円以上)
  • 医療保険:夫婦ともに働いている場合は優先度低い

月額保険料の目安:5,000円から8,000円(自動車保険含む)

共働きなら、どちらかが亡くなっても経済的には何とかなるため、高額な死亡保険は不要です。葬儀代と数年分の生活費をカバーする程度で十分です。

子育て世帯(子どもあり)

必要な保険

  • 自動車保険(車を持っている場合)
  • 個人賠償責任保険
  • 死亡保険:必要保障額を計算して加入(1,000万円から3,000万円程度)
  • 医療保険:貯蓄が少ない場合のみ

不要な保険

  • 学資保険:利回りが低いため、投資信託の方が効率的
  • 子ども向け医療保険:子どもの医療費は自治体の助成で無料または低額

月額保険料の目安:8,000円から1万5,000円(自動車保険含む)

子どもがいる場合、世帯主に万が一のことがあると、遺された家族が経済的に困るため、死亡保険は必須です。ただし、遺族年金があるため、必要額は思ったより少なくて済みます。

必要保障額の計算方法 必要保障額 = (遺族の生活費 × 年数) – (遺族年金 + 配偶者の収入 + 現在の貯蓄)

例:妻と子ども2人(5歳、3歳)、妻は専業主婦、夫の年収600万円の場合

  • 遺族の生活費:月25万円 × 12ヶ月 × 15年(子どもが独立するまで)= 4,500万円
  • 遺族年金:月15万円 × 12ヶ月 × 15年 = 2,700万円
  • 貯蓄:500万円
  • 必要保障額:4,500万円 – 2,700万円 – 500万円 = 1,300万円

つまり、1,300万円の死亡保険があれば十分です。保険会社が提案する3,000万円や5,000万円は過剰です。

子どもが独立した世帯(50代以降)

必要な保険

  • 自動車保険(車を持っている場合)
  • 個人賠償責任保険
  • 火災保険(持ち家の場合)

基本的に不要な保険

  • 死亡保険:子どもが独立したら大幅に減額または解約
  • 医療保険:貯蓄が十分にあれば不要

月額保険料の目安:3,000円から5,000円(自動車保険含む)

子どもが独立したら、死亡保険の必要額は激減します。夫婦2人なら、葬儀代と数年分の生活費として300万円から500万円で十分です。

50代以降は、保険料を払うより貯蓄や投資に回す方が合理的です。

定年後(60代以降)

必要な保険

  • 個人賠償責任保険
  • 火災保険(持ち家の場合)
  • 自動車保険(車を持っている場合)

基本的に不要な保険

  • 死亡保険:ほぼ不要(葬儀代として200万円から300万円程度)
  • 医療保険:貯蓄が十分にあれば不要

月額保険料の目安:2,000円から4,000円

定年後は、死亡保険はほぼ不要です。葬儀代として200万円から300万円の貯蓄があれば、死亡保険は解約して問題ありません。

医療保険も、公的医療保険(75歳以上は後期高齢者医療制度)と貯蓄で十分対応できます。

不要な保険・見直すべき保険の見極め方

外貨建て保険・変額保険は不要

外貨建て保険や変額保険は、保険と投資を組み合わせた商品ですが、手数料が高く、運用効率が悪いため、ほとんどの人に不要です。

問題点

  • 手数料が非常に高い(年率3%から5%)
  • 為替リスクがある(外貨建ての場合)
  • 解約時に元本割れのリスクが高い
  • 保障と投資は別々にした方が効率的

保険と投資は分けて考え、保険は掛け捨て、投資は投資信託やNISAで運用する方が圧倒的に効率的です。

学資保険は利回りが低い

学資保険は「貯蓄型保険」の一種で、満期時に学資金を受け取れますが、利回りが非常に低いです。

学資保険の問題点

  • 利回りが年0.5%から1%程度
  • インフレに負ける
  • 途中解約で元本割れ
  • 流動性が低い

同じ金額を投資信託(つみたてNISAなど)で運用すれば、年率3%から5%の利回りが期待でき、18年後の資産は2倍以上の差になります。

医療保険の入院日額1万円は過剰

医療保険の入院日額は5,000円で十分です。1万円以上の手厚い保障は過剰で、保険料が高額になります。

理由

  • 高額療養費制度があるため、自己負担は月9万円程度
  • 平均入院日数は減少傾向(約15日)
  • 差額ベッド代は希望しなければ不要

入院日額1万円から5,000円に減額するだけで、保険料は半額になり、年間で数万円の削減になります。

がん保険は医療保険と重複

がん保険は、がんに特化した保険ですが、医療保険でもがんはカバーされるため、基本的に不要です。

がん保険が不要な理由

  • 医療保険でもがん治療は保障される
  • 高額療養費制度があるため、自己負担は月9万円程度
  • 通院治療が増えており、入院日数は減少傾向
  • 先進医療特約は医療保険に付ければよい

がん保険を解約し、その分を貯蓄に回す方が合理的です。

特約の山盛りは要注意

保険には様々な特約(オプション)を付けられますが、特約が多いほど保険料は高額になります。

不要な特約の例

  • 三大疾病特約:発生率が低い割に保険料が高い
  • 通院特約:給付条件が厳しい
  • 女性疾病特約:通常の医療保険で十分カバー
  • リビングニーズ特約:使う場面がほとんどない

特約を全て外し、シンプルな保険にするだけで、保険料は半額以下になることもあります。

保険の見直し手順

ステップ1:現在の保険を全てリストアップ

まず、加入している保険を全て書き出しましょう。

リストアップする情報

  • 保険の種類(生命保険、医療保険、がん保険など)
  • 保険会社・商品名
  • 月額保険料
  • 保障内容(死亡保障額、入院日額など)
  • 特約の内容
  • 加入時期

保険証券を全て集めて、一覧表を作ります。家族がいる場合は、家族全員の保険をリストアップしましょう。

ステップ2:月額保険料の合計を計算

全ての保険料を合計し、年間でいくら払っているか計算します。

  • 生命保険(死亡保障3,000万円):月1万5,000円
  • 医療保険(入院日額1万円):月5,000円
  • がん保険:月3,000円
  • 学資保険:月2万円
  • 合計:月4万3,000円、年間51万6,000円

この金額を見て、「こんなに払っていたのか」と驚く人が多いです。

ステップ3:本当に必要な保障額を計算

ライフステージに応じて、本当に必要な保障額を計算します。

死亡保障の必要額計算(子育て世帯の例) 前述の計算式に当てはめて、実際に必要な金額を算出します。多くの場合、加入している保険の半額以下で十分です。

医療保険の必要性判断

  • 貯蓄が100万円以上ある → 医療保険は不要または最小限
  • 貯蓄が50万円以下 → 入院日額5,000円の医療保険を検討

ステップ4:不要な保険・過剰な保障を削減

計算結果をもとに、不要な保険や過剰な保障を削減します。

削減の優先順位

  1. 学資保険・外貨建て保険など貯蓄型保険を解約
  2. がん保険を解約(医療保険でカバー)
  3. 医療保険の入院日額を1万円から5,000円に減額
  4. 死亡保険の保障額を必要額まで減額
  5. 不要な特約を全て外す

ステップ5:掛け捨て保険に切り替え

貯蓄型保険から掛け捨て保険に切り替えることで、保険料を大幅に削減できます。

掛け捨て保険のメリット

  • 保険料が圧倒的に安い(貯蓄型の10分の1以下)
  • 保障内容がシンプルでわかりやすい
  • 必要な時期だけ加入できる

おすすめの掛け捨て保険

  • 定期保険:死亡保障(10年、20年など期間限定)
  • 収入保障保険:毎月一定額が支払われる(合理的)
  • 県民共済・都民共済:月2,000円から4,000円で十分な保障

ステップ6:保険の相談は中立的なFPに

保険の見直しは、保険会社の営業マンではなく、中立的なファイナンシャルプランナー(FP)に相談しましょう。

中立的なFPの見つけ方

  • 独立系FP(特定の保険会社に属していない)
  • 相談料が有料(1時間5,000円から1万円程度)
  • 保険商品の販売手数料を受け取らない

無料相談は、保険販売の手数料で成り立っているため、中立的なアドバイスが期待できません。

保険見直しの成功事例

事例1:Eさん(40代夫婦+子ども2人)

見直し前:月4万5,000円(年間54万円)

  • 夫の生命保険(死亡保障5,000万円):月2万5,000円
  • 夫の医療保険(入院日額1万円):月6,000円
  • 夫のがん保険:月4,000円
  • 妻の医療保険:月3,000円
  • 学資保険2つ:月2万円
  • 特約多数

見直し後:月1万2,000円(年間14万4,000円、年間39万6,000円削減)

  • 夫の収入保障保険(月15万円 × 20年):月5,000円
  • 夫の医療保険(入院日額5,000円、特約なし):月3,000円
  • 妻の医療保険(入院日額5,000円):月2,000円
  • 学資保険解約 → つみたてNISAで運用:月2,000円(投資信託)
  • がん保険解約

削減のポイント

  • 死亡保障を必要額(実質2,000万円)まで減額
  • 貯蓄型から掛け捨てに変更
  • がん保険解約
  • 医療保険の入院日額を減額
  • 学資保険解約して投資信託で運用

事例2:Fさん(30代独身男性)

見直し前:月2万3,000円(年間27万6,000円)

  • 生命保険(死亡保障2,000万円):月1万5,000円
  • 医療保険(入院日額1万円):月5,000円
  • がん保険:月3,000円

見直し後:月0円(年間27万6,000円削減)

  • 全ての保険を解約
  • 貯蓄を200万円まで増やすことに集中
  • 必要なら個人賠償責任保険(月200円)のみ加入

削減のポイント

  • 独身で扶養家族がいないため死亡保険は不要
  • 貯蓄が十分にあれば医療保険も不要
  • 浮いた保険料を貯蓄・投資に回す

保険見直しの注意点

既存の保険を解約する前に新しい保険に加入

健康状態によっては、新しい保険に加入できないことがあります。必ず新しい保険の契約が成立してから、古い保険を解約しましょう。

貯蓄型保険の解約は慎重に

加入から間もない貯蓄型保険は、解約すると大きく元本割れすることがあります。解約返戻金の金額を確認してから判断しましょう。

ただし、長期的に見れば、損切りしてでも解約して投資信託に切り替えた方が得なケースが多いです。

高齢になってからの医療保険加入は高額

医療保険は若いうちに加入すると保険料が安いですが、高齢になってから加入すると非常に高額になります。

一度解約すると、再加入時の保険料が跳ね上がるため、慎重に判断しましょう。

無保険期間を作らない

保険の切り替え時には、無保険期間を作らないようにしましょう。新しい保険の契約が成立してから、古い保険を解約します。

まとめ:保険の見直しで年間10万円以上の節約を実現

保険の見直しは、固定費削減の中でも最も効果が大きい項目の一つです。多くの人が、年間10万円から30万円以上の過剰な保険料を払い続けています。

重要なのは、公的保障を理解し、本当に必要な保障だけに加入することです。独身なら死亡保険は不要、子育て世帯でも遺族年金があるため必要額は思ったより少ないです。

貯蓄型保険は利回りが低いため、掛け捨て保険+投資信託の方が圧倒的に効率的です。医療保険も、貯蓄が十分にあれば不要または最小限で十分です。

保険の見直しで削減できた年間10万円を、貯蓄や投資に回せば、30年で300万円以上の資産になります。今日から保険証券を見直して、無駄な保険料を削減しましょう。

保険は「万が一」のためのものです。「万が一」に備えすぎて、「今」の生活が苦しくなっては本末転倒です。適切な保険選びで、安心と節約を両立させましょう!

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